作品解説

いつか見た遠い空

(週刊少年チャンピオン、1977年7号)

扉絵
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「リョウくん(ちゃん)」シリーズの3作目。

チャーミングな女の子の転校生相良凌(サガラ・リョウ)ちゃんが主人公。「他のモノよりすぐれているこの美貌とプロポーション よろしくン!」とまわりの男子生徒の気を引き一騒動…というストーリー。

魅力的な男性教師の気を引こうと先生がミズっぽい格好をして教壇に立つ場面の「ここはキャバレーやアルサロ(!)じゃありませんよ」とのセリフが時代を感じさせる。また病気で寝込んでいる凌を見舞う番長が、

「困っている生徒のめんどうを見るこれが番長のつとめだからな」

とプリンセス(@秋田書店)のマーク入りのエプロンでおかゆを作ろうと奮闘する。出来の悪い子も優等生もワルも皆仲間なのだ。

ラストの北海道に向かう電車の凌の淋しげな横顔とそれを見てのツトムくんのモノローグが印象的。当時こんな友達関係にすごくあこがれた覚えがあります。

(たかはし@梅丘)

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